コロナ禍の生活綴方

「コロナと暮らし実行委員会」は、長野県在住、出身の女性や母親、学生、弁護士、社会運動関係者などによる実行委員会です。
生活綴方、生活画(自由画、想画)は、ありのままの生活と自己を見つめ、感じていることを、文章や絵で表現することです。大正時代に始まり、手本を書き写すだけだった作文や図画の授業に新風を吹き込みました。昭和にかけて盛んになり、戦後も実践されました。1950年代には、農村や工場の青年,家庭の主婦の間で,生活をありのままに書き,仲間で読み合い,新しい生き方を話し合う生活記録運動が、全国各地に広がりました。
南米チリでは、1973年から90年まで続いたピノチェト大統領の軍事独裁政権により、家族を奪われた女性たちが中心となり、自国の現状を世界に訴えるアルピジェラというパッチワークが広がりました。女性たちは共同作業で、アルピジェラを作りました。バラバラにされた生活をパッチワークで復元し、つなぎあわせることで癒され、生産と収入の場だけでなく、発言の場となり、生きている実感を与え、独裁政治に立ち向かう力となりました。
「コロナ禍の生活綴方」を集め、コロナ禍で、いや、その前からすでにそうだったかもしれませんが、私たちのバラバラにされた生活をつなぎあわせています。
今年2021年秋に書籍化の予定です。

コロナと暮らし実行委員会

昨年、2020年秋に計画したコロナと暮らしを考えるシンポジウムを、コロナ禍により延期としました。その代わりに直面している現実や思いを文章につづることにし、知り合いなどにも呼びかけたのが「コロナ禍の生活綴方」です。

「友人らとの当たり前の日常がなくなってつらい」とつづった大学生は、生活綴方の持つ力について、こう語っています。「生活綴方は生活に起こったことや五感からの刺激、感情を『見つめる』ことを必要とする。見つめて、記す。たったこれだけである。この『見つめる』行為が生活綴方の中心だ。そこに他人の視点は存在しない。自分に素直にならないと生活綴方は書けない。生活綴方は決して五感や感情を無視しない。むしろ歓迎し、回復や前進につなげる。コロナ禍の生活の変動や政治の無策失策からの回復に生活綴方は最高の手段だ」。

ユネスコ学習権宣言(1985年)の実践ともいえます。
“学習権とは、
読み書きの権利であり、
問い続け、深く考える権利であり、
想像し、創造する権利であり、
自分自身の世界を読み取り、歴史をつづる権利であり、
あらゆる教育の手だてを得る権利であり、
個人的・集団的力量を発達させる権利である”

今年2021年春には、「コロナ禍の生活綴方」を参院長野補選の立候補者に政策要望と一緒に渡しお考えを求めました。2021年10月31日投開票の長野市長選に向けても政策要望を届け、土屋龍一郎さん、荻原健司さんのコメントをいただきました。